トートの十度圏
じゅうどけん ─ 黄道360°を36に割る
黄道を10°ずつ36に割ったものが十度圏(デカン)。トート・タロットでは、 小アルカナの2から10までの36枚が、この36区画に一枚ずつ対応する。
下の盤は、いまこの瞬間の月の位置をブラウザの中で計算して指している。 通信はしていない。針の位置が、そのまま一枚の札になる。
36枚は、暗記しなくていい
この対応表は覚えるものではなく、三つの規則から導けるもの。規則を持っていれば、盤がなくても手元で組み立てられる。
スートは宮のエレメント
札のスートは、その宮の元素がそのまま決める。例外はない。
| 火 | ワンド |
| 水 | カップ |
| 風 | ソード |
| 地 | ディスク |
数は宮の性質が決める
活動・不動・柔軟の三つで、2〜10 が三枚ずつ配られる。あとはデカンの順に一つずつ足す。
| 活動宮 | 2・3・4 |
| 不動宮 | 5・6・7 |
| 柔軟宮 | 8・9・10 |
支配星はカルデア順に巡る
牡羊座0°の火星から、この順で36区画をただ繰り返すだけ。7と36は互いに素なので、一周すると必ず前と違う星から始まる。
| 順 | 火星→太陽→金星→水星→月→土星→木星 |
カップ=水。水の宮は 蟹・蠍・魚。
数の8は柔軟宮なので、水の柔軟宮=魚座。その第1デカン。
魚座第1デカンは通算34番目。34 を 7 で割った余りは 6、カルデア順の6番目は土星。
よって 8 of Cups = 土星 in 魚座。称号は Indolence/怠惰。
36区画
いま月がいる区画に印がついている。行にふれると上の盤が応え、盤の区画にふれると行が光る。
| 度数 | 札 | 称号 | 配当 | 支配星のアテュ |
|---|
度数から引く
出生図の月でも、いま気になっている度数でもいい。宮と度数を入れると、その一枚が出る。
宮とアテュ、そしてコート
十度圏が10°ごとの対応なら、こちらは30°ごと。同じ月の位置に対して、小アルカナ・アテュ・コートカードの三枚が同時に立つ。
12宮 → アテュ
| 宮 | 性質 | アテュ |
|---|---|---|
| ♈︎ 牡羊座 | 活動・火 | IV 皇帝The Emperor |
| ♉︎ 牡牛座 | 不動・地 | V 神官The Hierophant |
| ♊︎ 双子座 | 柔軟・風 | VI 恋人The Lovers |
| ♋︎ 蟹座 | 活動・水 | VII 戦車The Chariot |
| ♌︎ 獅子座 | 不動・火 | XI 欲望Lust |
| ♍︎ 乙女座 | 柔軟・地 | IX 隠者The Hermit |
| ♎︎ 天秤座 | 活動・風 | VIII 調整Adjustment |
| ♏︎ 蠍座 | 不動・水 | XIII 死Death |
| ♐︎ 射手座 | 柔軟・火 | XIV 技Art |
| ♑︎ 山羊座 | 活動・地 | XV 悪魔The Devil |
| ♒︎ 水瓶座 | 不動・風 | XVII 星The Star |
| ♓︎ 魚座 | 柔軟・水 | XVIII 月The Moon |
トートでは Justice が VIII 調整、Strength が XI 欲望 に改名され、ウェイト版と番号が入れ替わっている。 また『法の書』の「ツァディは星にあらず」により IV 皇帝 と XVII 星 はヘブライ文字を交換するが、 宮の配当は動かない。十度圏の計算に影響はない。
7惑星 → アテュ
| 惑星 | アテュ |
|---|---|
| ☿︎ 水星 | I 魔術師The Magus |
| ☽︎ 月 | II 女司祭The Priestess |
| ♀︎ 金星 | III 女帝The Empress |
| ♃︎ 木星 | X 運命Fortune |
| ♂︎ 火星 | XVI 塔The Tower |
| ☉︎ 太陽 | XIX 太陽The Sun |
| ♄︎ 土星 | XXI 宇宙The Universe |
コートカードの30°帯
コートは宮の境界とはズレて、前の宮の20°から自分の宮の20°までをまたぐ。 ナイトは柔軟宮、クイーンは活動宮、プリンスは不動宮を受け持つ。
| 帯 | コートカード |
|---|
プリンセスは度数を持たない。天の四分円を受け持ち、エレメント全体を担当する。 だからプリンセスが出たときは「いつ」ではなく「どの元素の土壌か」を見る。
月相は、太陽との角度
月相は明るさではなく、太陽から見て月がどれだけ離れたかで決まる。新月0°、上弦90°、満月180°、下弦270°。十度圏が「どんな質か」なら、月相は「時間軸のどこか」。二つは別の軸なので、掛け合わせて読む。
この盤について
月の位置はこのページの中で計算している。外部の API もネット接続も使っていない。 計算式は Jean Meeus Astronomical Algorithms 2nd ed. の47章(月・ELP2000-82短縮級数)、 25章(太陽)、22章(章動)に基づき、同書の検証用例題 47.a を完全に再現する。 実用上の誤差は10秒角未満で、宮の境界・度数・月相の判定には十分な精度。
表示される時刻はすべて閲覧している端末のタイムゾーン。 黄道十二宮はトロピカル(西洋占星術の標準)で、サイデリアルとは約24°ずれる。 ボイドタイムは月と全惑星のアスペクトが要るため、この盤では扱っていない。
同じ月を、月齢のまま欠け際まで描く小窓が別にあります → 月窓
出典
- Aleister Crowley『The Book of Thoth』小アルカナ十度圏配当
- Golden Dawn『Book T』デカンと宮廷札の度数帯
- Jean Meeus『Astronomical Algorithms』2nd ed.
- ΔT は Espenak & Meeus の多項式近似